ロンドン 物件選びのポイントと入居までの流れ

この記事では、ロンドンでの住宅探し事情を徹底解説していきます。
イギリス住宅の種類や、入居までのプロセスなど順に説明していきます。

目次

イギリス・ロンドンの賃貸住宅物件の種類・タイプ

ロンドンの物件はハウスとフラットの二つに分かれます。 ハウスは戸建物件を、フラットは日本でいうアパート・マンションなど集合住宅を指しますが、一見一戸建てのようなフラットもあり、外観だけでは見極める事が難しいものもあります。

単身赴任や学生の短期留学などの場合はフラットを選ぶ事が多いです。
一方で家族帯同での赴任の場合は、敷地面積が広い事の多いハウスタイプを選ぶ事が多いですが、日本で言うマンションやタワーマンションの建設も進んできて、便利になってきているので最近はかなり別れている印象です。

ハウス

デタッチドハウス (Detached House)

一戸建ての家。4ベッドルーム以上が多く、家屋・敷地面積共に広くゆとりがある。

セミデタッチドハウス (Semi-Detached House)

一軒の家を半分に割った左右対称の2軒続きの家。3ベッドルーム以上。左右で別の家族が住んでいるような家です。

テラスハウス (Terraced House)

棟続きの西洋長屋。通常6軒ぐらいが1棟でつながっている。内部はセミデタッチと同様に広い事が多い。

タウンハウス (Town House)

テラスハウスの現代版。主に1960年代以降に建てられた家を指し、駐車スペースを考慮に入れて建てられている。い。

バンガロウ (Bungalow)

一階建ての平屋。中には屋根裏を改装して部屋が造られているものもある。

ミューズハウス (Mews House)

昔、馬小屋だった建物を改装した長屋住宅。「コ」の字型の中庭のようなスペースと馬が通れる高さの門が特徴。

フラット

パーパスビルトフラット (Purpose Built Flat)

日本のマンションのようなもので、3階建て以上であることが多い。管理人(ポーター)が住み込みで常駐しているところもある。。

コンバーションフラット (Conversion Flat)

間取りの大きな家を階ごとに区切り、改造してフラットにしたもの。一軒の家の中に平均4から5世帯のフラットがある。入口のドアについているベルの数で、世帯数がわかる。

メゾネット (Maisonette)

外観は、テラスハウスに似ているものが多い。通常テラスハウスでは表玄関のポーチにドアが1枚付いているが、メゾネットはそこにドアが2枚、隣同士で付いているので見分けが付く。1つのドアは1階のフラット、もう1つは2階のフラットの玄関で、2階のフラットへ続くドアを開けるとすぐ階段となっている。通常のフラットは各階ごとに世帯が分かれている。庭も各階のフラット専用に半分にしている所が多い

スタジオフラット (Studio Flat)

いわゆるワンルーム。ベッドルームと居間が仕切られておらず、キッチンとバスルームはついてそれぞれ別になっていることが多いが、全てが一部屋に収まっているタイプもある。

物件探し

日系不動産で最終的に契約することも多いと思いますが、赴任前に日本で目星をつけておいて、赴任後に物件巡りをして探す方が多いと思います。

一戸建てでもフラットでも住むところを探したいときは、以下のウェブサイトがとても便利です。現地系の不動産サイトのほうが情報の鮮度や充実はしていますが、日本のSUUMOなどと比較するとやや劣るかと思います。また、日本も同じですが、掲載されている物件がそのまま空いているということは稀です。いい物件からどんどん埋まっていくのはイギリスも同じですので、「エリア」や「間取り」などと言った条件を選定するために調べることをおすすめします。

現地系不動産サイト
日系不動産サイト

下見・内覧 – Viewing(ビューイング)

気に入った物件が見つかったら、Viewing(ビューイング)、つまり下見の予約をします。

もし、まだ居住者がいる場合はすぐに中を見せてくれません。これは、不動産屋が24時間前までに居住者に家の中に入ることを告げなければならないから。

そのため、下見の予約をしてから実際に見られるまでに少し時間がかかることを想定しておいてください。

条件交渉・申込

会社の補助額上限もあるでしょうから、予算が厳しければ値下げ交渉は積極的に行いましょう。大家さん次第になりますが、値下げできる事も多いです。私も実際に値下げ交渉をして、いくらか下げてもらったことがあります。

全て大家さん次第ですが、遠慮せずこちらの要求を伝えるようにした方が良いですよ。

書類請求/契約書の作成

下見ができて、賃貸の申し込みをしたいと思ったら、すぐに不動産屋に書類を請求してください。書類には推薦人などを書き入れる必要があるので、一度持ち帰って後日提出に行くことになります。

不動産屋からの案内に従ってTenancy Agreement と呼ばれる契約書類にサインをすればよいだけですが、もちろん全て英語です。

会社からの指定の条件もある人もいるので、最低でも以下のことはチェックするとよいかと思います。わからなければ、不動産屋の担当者に聞きましょう。

契約時にチェックリスト
  • 月額賃料
  • 契約期間(1年更新/2年更新など)
    1年契約が多い。2年契約にして賃上げをなくすというパターンもあり。
  • 退去時の取り決め
    退去時の通知期間。テナントは1か月前の通知、大家側からの通知が2か月前など。

Inventory Check-in

入居前の最後のイベントがInventory Check-inです。
通常入居日に実施され、これが完了次第カギを受取ってそのまま入居となります。

Inventory check-inの目的は、物件入居前の状態を確認・記録することで、通常は専門業者が行います。
物件に行くと既に業者が各設備の確認を済ませていることがほとんどなので、入居前の物件状態の説明(どこそこがちょっと壊れているとか、塗装が割れているとか)を受けるのがメインです。

Inventory check-in当日は、業者の話を聞くだけなのであまり重要ではありません。それよりも、後日不動産屋から送付されるInventory check reportをしっかり確認しましょう

このレポートは業者が物件を確認した結果の報告書で、各部屋の状態について写真やコメントが加えられています。また、報告書と一致しているか確認するとともに、入居時の物件状態の写真をしっかり撮っておくことをオススメします。

手元に当時撮影した写真があれば、退去時の状態と比較する為に使う事ができます。日本の入居時とかと一緒ですね。

入居

入居したら水道・ガスの契約やインターネット契約、身の回り品の購入など、英国での生活を整えていきましょう!

物件選びの注意点

英国で賃貸物件を探す上で気を付けるべき事・知っておくべき事をお伝えしていきます。

家賃は毎年上がる(インフレ)

イギリス住宅の家賃は、毎年上がる事が多く通常0-5%/年程度と言われます。
コロナ禍で賃料据え置きとなるケースも多かったようですので、もちろん経済・不動産事情にもよります。

会社補助の範囲で納めたい場合は、駐在期間も見据えた上で、ある程度余裕を見た価格で探しましょう。

テラス・庭の手入れは自分で

ハウスタイプの物件は庭付きも多いです。外に出て子供と遊んだり、気分転換したりできるBBQが楽しめる一方で、芝刈りや隣の家との境目に気をつける必要が若干あります。

駐在の方をみると、ガーデニング好きな人とそうでない人で結構意見が分かれるところですので、自分や家族と相談してテラスの必要性を検討されるとよいかと思います。

駐車場はついているか、家賃に含まれているか

海外で車を購入する予定であれば、駐車錠付き物件も視野にいsれておいたほうが良いかと思います。多くの赴任者の場合、駐車場が家賃に含まれていなくても補助費が出ることが多いので会社の規則をご確認ください。

ただ、屋根付きの駐車場はあまり多くはない印象です。イギリスの天候は雨が多いのでこの点も調べて検討してください。

ガレージ付きだと、天候の他、旅行などの長期不在のときのセキュリティ・防犯上も良いかもしれません。

まとめ

赴任して一番最初の大きな山場が、不動産選びかと思います。入居後もボイラーが故障したり、日本の住宅環境とは異なる注意点も沢山あります。最初は戸惑うことばかりですが、そのあたりもまとめてみたいと思います。

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